「ウェールズの何処か――山の頂で、片目のノスリが空に向かって啼いている……」伝説のUK Stoner/DoomバンドAcrimonyの灰から生まれたSigiriyaインタビュー

[:ja]

2014年 9月 インタビュー・文:梵天レコード


90 年代の英国 Doom/Stoner シーンを代表するバンドのひとつだった Acrimony 。
Cathedral や Electric Wizard と並び高い評価を得ていたが、 2 枚のアルバムを残し、惜しまれつつ 2001 年に解散。その後はギタリストの Stuart O’Hara が Iron Monkey でギターを弾くなど、各人活動していたが、 2009 年に現 Lifer の Lee Davies を除く 4/5 のメンバーによって結成されたのが Sigiriya だ。
2011 年に 1st アルバム “ Return to Earth ” をリリースし、 Acrimony 直系の Heavy Stoner Rock で往年のファンを歓喜させた。
しかし、 2012 年にヴォーカルの Dorian Walters が脱退。新たに Mat “PIPES” Williams を迎えて今年四月、 “ Darkness Died Today ” をリリースした。
Dorian の(良い意味で)ルーズな歌声とは対極にあるようなソウルフルで漢気溢れる歌声はバンドに新たな風を吹き込んでいる。
Acrimony の解散から Sigiriya の結成、そして現在までをギタリストの Stuart O’Hara とベーシストの Paul Bidmead に聞いた。

 

――応じて頂きありがとうございます。Sigiriyaの前にAcrimonyについてお聞かせください。
2001年にAcrimonyは解散しましたが、一体何があったのでしょうか?

Stuart O’Hara(Guitar, 以下Stu)
俺たちに興味を示してくれてありがとう。何度も言っていることだけど、Acrimonyは当時の俺たちがやりたかったことをやりつくしたんだ。
俺たちは若くて頑固なロクデナシだったし、音楽業界でやっていけるタイプじゃなかった。
それに、俺たちはもっと色々な人生経験をしてみたかったんじゃないかな。

Paul Bidmead(Bass, 以下Mead)
ああ、解散する運命だったんだ。生まれて、生きて、そして死んだ!
俺たちはキャリアを気にするタイプじゃないからね。オリジナル・メンバーが一人ずつ去りながら何枚もアルバムを連発するなんて最悪なことだと思うね。

――“Tumuli Shroomaroom(邦題:『無限への旅』、旧邦題:『瞑瞑』)”“Bong On – Live Long(邦題:『幻覚の象神』)”は2007年にLeaf Hound Recordsから再発、発売されましたが、これはどのような経緯だったのですか?

Stu
俺が覚えている限りだと、トレノ(小林飛玲乃。Leaf Hound Records主宰)がDorian(Acrimonyのヴォーカル)に“Tumuli~”のヴィニール盤リリースの話を持ちかけてきたんだ。俺たちみんなとても興奮したよ。アルバムを出してから10年が経っていたからね。素晴らしい提案だったし、自然と快諾したよ。それからアルバムとレア音源をCDで再発したいと言われて、“Bong On~”としてリリースした。
再発はアートワーク、写真、歌詞、その他すべてを刷新して、ジャケットはすべて、いまや伝説のJimbob IsaacDrunken Marksman illustration, Taint/Harkのフロントマン)が担当してくれた。

彼とDorianはメールでかなりのやりとりをしていたようだが、俺たちにはあまり教えてくれなかったな。彼は俺たちの大ファンで、Dorianに色々な荷物などを送っていた。彼とはRoadburnで一度だけ会ったけど、とてもいいヤツそうだったよ。その後のことはわからないな。レコードはUKのPlastic HeadやドイツのChurch Withinで流通していた。
彼が病気になったと何年か前に聞いたのが最後だけど、回復していることを願っているよ。

Mead
“Tumuli~”がヴィニールになったのはクールだったね。

 

Tumuli Shroomaroom
Bong On – Live Long!

――Acrimony解散から約10年後にSigiriyaが結成されるわけですが、他のメンバーとは連絡を取り合っていたのですか?

Stu
Darren(Ivy, drums)とMeadとは解散してから何年も会っていなかった。俺はIron Monkeyに短い期間いたあと、The Dukes of Nothingと、俺とDorian、Lee Roy(Lee Davies)や他のヤツとBlackeyeriotを数年やっていた。

Mead
俺はシャーマンの道を辿りながらダブやサイケトランスをひっそりとやっていた。
地元でBlackeyeriotを見たけど、一曲目の半ばで俺の体はひっくり返っていたよ!

――Sigiriyaの当初のラインナップはAcrimonyの4/5のメンバーでしたが、何故再結成ではなく、新しいバンドを始めたのですか?

Mead
Acrimonyは俺たちの人生における特定の期間、一つの時代だった。それは絶対に変えたくなかったし、再現することもできなかった。新しい事を始める方にもっと興味があったんだ。

――Sigiriyaというバンド名の意味、由来は何ですか?

Stu
Sigiriyaをざっくり訳すと、“獅子の咽喉”という意味になる。
俺は自分の結婚式でスリランカへ行った時に、このモノリスティックな岩を訪れたんだ。岩が持つ威厳とそれを巡る物語に驚嘆したよ。
家に戻って、俺たちはまだいいバンド名を思いつけていなかったから、俺からみんなに提案したんだ。クールな意味もあるし、ピッタリだと思ってね。

※編注:シギリヤは、スリランカの中部州のマータレーにある遺跡のこと。

――昨年Dorian Waltersが脱退しましたが、何があったのでしょうか?

Stu
彼が脱退したのは2012年だよ。家庭の事情でね。

――新しいシンガーを紹介していただけますか?

Mead
ああ、Matが俺たちの新しいシンガーだ。本物の紳士、シャーマンで、キチガイだ。
音楽的にも人格的にも完璧に馴染んでいるよ。

Stu
Mat “PIPES” Williams伝説だな。ああ、彼が馴染んでくれて感謝しているよ。

 

――“Darkness Died Today”のリリースおめでとうございます。反応には満足されていますか?

Stu
ありがとう。最初は印象が薄いかもしれないが、聴けば聴くほど楽しめる作品だと個人的には思っている。StonerとかDoomよりも良いヘヴィ・ロック・レコードだよ。

 

Darkness Died Today(2014)

――前作“Return To Earth”(2011)を聴いたとき、私にはAcrimonyの続編のように感じられましたが、”Darkness Died Today”はもっとヘヴィでメタリックですね。

Stu
間違いなく、よりヘヴィで、一貫した纏まりのある作品だ。

Mead
サイケデリックというよりは地に足がついているね。まだ影響は残っているけど、解釈は異なっているよ。

 

Return to Earth(2011)

――ミュージシャンとしてどんなバンド/アーティストに影響を受けていますか?

Stu
Black Sabbath, Deep Purple, ZZ Top, Hawkwind, Status Quoなどの伝統的なバンドとEntombed, Tragedy, Agolloch, 初期Metallica, Discharge, Cro-Mags, The Obsessed, Victor Grifinなど初期衝動溢れるバンドのマッシュアップだね。

Mead
俺のプレイにはダブの影響があると思う。それと俺はペイガン・ブラック・メタル――Wolves in the Throne Room, Dordeduh, Negura Bunget――などをよく聴くよ。

――最近のDoom/Stonerシーンについてどう思っていますか?

Stu
90年代と比べると、今はモンスターだよ。とてもたくさんのバンドが活動しているのは良いことだ。君が知っているバンドの半分も俺にはわからないけど、少なくとも、それで多くの人は喜んでいるみたいだね。

Mead
他のシーンと同じように、良いのもいれば悪いのもいるし、本物も偽物もいる。Stoner Rockについてはよく知らないけど、Goatessはシーンのどのバンドより良いよ。

Stu
ああ、Goatessは最高だ。

――Sigiriyaの次の予定について教えてください。

Mead
新しいアルバムを作って、いくつかショウをやるよ。

――では最後に、日本のファンへメッセージをお願いします。

Mead
ウェールズの何処か――
山の頂で、片目のノスリ――タカ目タカ科の鳥――が空に向かって啼いている。
その啼き声がSigiriyaの創り出す音だ。そして、Sigiriyaは君達を愛している!!!

Stu
Meadよりうまいことは言えないな。君達が熱心に連絡してくれれば、いつの日か日本へ行って君達の為にプレイするチャンスが望めるかもしれない。
インタビューしてくれてありがとう。バンドのことを知って、広めてくれる人たちに感謝している。それは俺たちにとって世界を意味しているからね。

 

※この記事を英語で読む。Read this article in English.[:en]

2014年 9月 インタビュー・文:梵天レコード


90 年代の英国 Doom/Stoner シーンを代表するバンドのひとつだった Acrimony 。
Cathedral や Electric Wizard と並び高い評価を得ていたが、 2 枚のアルバムを残し、惜しまれつつ 2001 年に解散。その後はギタリストの Stuart O’Hara が Iron Monkey でギターを弾くなど、各人活動していたが、 2009 年に現 Lifer の Lee Davies を除く 4/5 のメンバーによって結成されたのが Sigiriya だ。
2011 年に 1st アルバム “ Return to Earth ” をリリースし、 Acrimony 直系の Heavy Stoner Rock で往年のファンを歓喜させた。
しかし、 2012 年にヴォーカルの Dorian Walters が脱退。新たに Mat “PIPES” Williams を迎えて今年四月、 “ Darkness Died Today ” をリリースした。
Dorian の(良い意味で)ルーズな歌声とは対極にあるようなソウルフルで漢気溢れる歌声はバンドに新たな風を吹き込んでいる。
Acrimony の解散から Sigiriya の結成、そして現在までをギタリストの Stuart O’Hara とベーシストの Paul Bidmead に聞いた。

 

――応じて頂きありがとうございます。Sigiriyaの前にAcrimonyについてお聞かせください。
2001年にAcrimonyは解散しましたが、一体何があったのでしょうか?

Stuart O’Hara(Guitar, 以下Stu)
俺たちに興味を示してくれてありがとう。何度も言っていることだけど、Acrimonyは当時の俺たちがやりたかったことをやりつくしたんだ。
俺たちは若くて頑固なロクデナシだったし、音楽業界でやっていけるタイプじゃなかった。
それに、俺たちはもっと色々な人生経験をしてみたかったんじゃないかな。

Paul Bidmead(Bass, 以下Mead)
ああ、解散する運命だったんだ。生まれて、生きて、そして死んだ!
俺たちはキャリアを気にするタイプじゃないからね。オリジナル・メンバーが一人ずつ去りながら何枚もアルバムを連発するなんて最悪なことだと思うね。

――“Tumuli Shroomaroom(邦題:『無限への旅』、旧邦題:『瞑瞑』)”“Bong On – Live Long(邦題:『幻覚の象神』)”は2007年にLeaf Hound Recordsから再発、発売されましたが、これはどのような経緯だったのですか?

Stu
俺が覚えている限りだと、トレノ(小林飛玲乃。Leaf Hound Records主宰)がDorian(Acrimonyのヴォーカル)に“Tumuli~”のヴィニール盤リリースの話を持ちかけてきたんだ。俺たちみんなとても興奮したよ。アルバムを出してから10年が経っていたからね。素晴らしい提案だったし、自然と快諾したよ。それからアルバムとレア音源をCDで再発したいと言われて、“Bong On~”としてリリースした。
再発はアートワーク、写真、歌詞、その他すべてを刷新して、ジャケットはすべて、いまや伝説のJimbob IsaacDrunken Marksman illustration, Taint/Harkのフロントマン)が担当してくれた。

彼とDorianはメールでかなりのやりとりをしていたようだが、俺たちにはあまり教えてくれなかったな。彼は俺たちの大ファンで、Dorianに色々な荷物などを送っていた。彼とはRoadburnで一度だけ会ったけど、とてもいいヤツそうだったよ。その後のことはわからないな。レコードはUKのPlastic HeadやドイツのChurch Withinで流通していた。
彼が病気になったと何年か前に聞いたのが最後だけど、回復していることを願っているよ。

Mead
“Tumuli~”がヴィニールになったのはクールだったね。

 

Tumuli Shroomaroom
Bong On – Live Long!

――Acrimony解散から約10年後にSigiriyaが結成されるわけですが、他のメンバーとは連絡を取り合っていたのですか?

Stu
Darren(Ivy, drums)とMeadとは解散してから何年も会っていなかった。俺はIron Monkeyに短い期間いたあと、The Dukes of Nothingと、俺とDorian、Lee Roy(Lee Davies)や他のヤツとBlackeyeriotを数年やっていた。

Mead
俺はシャーマンの道を辿りながらダブやサイケトランスをひっそりとやっていた。
地元でBlackeyeriotを見たけど、一曲目の半ばで俺の体はひっくり返っていたよ!

――Sigiriyaの当初のラインナップはAcrimonyの4/5のメンバーでしたが、何故再結成ではなく、新しいバンドを始めたのですか?

Mead
Acrimonyは俺たちの人生における特定の期間、一つの時代だった。それは絶対に変えたくなかったし、再現することもできなかった。新しい事を始める方にもっと興味があったんだ。

――Sigiriyaというバンド名の意味、由来は何ですか?

Stu
Sigiriyaをざっくり訳すと、“獅子の咽喉”という意味になる。
俺は自分の結婚式でスリランカへ行った時に、このモノリスティックな岩を訪れたんだ。岩が持つ威厳とそれを巡る物語に驚嘆したよ。
家に戻って、俺たちはまだいいバンド名を思いつけていなかったから、俺からみんなに提案したんだ。クールな意味もあるし、ピッタリだと思ってね。

※編注:シギリヤは、スリランカの中部州のマータレーにある遺跡のこと。

――昨年Dorian Waltersが脱退しましたが、何があったのでしょうか?

Stu
彼が脱退したのは2012年だよ。家庭の事情でね。

――新しいシンガーを紹介していただけますか?

Mead
ああ、Matが俺たちの新しいシンガーだ。本物の紳士、シャーマンで、キチガイだ。
音楽的にも人格的にも完璧に馴染んでいるよ。

Stu
Mat “PIPES” Williams伝説だな。ああ、彼が馴染んでくれて感謝しているよ。

 

――“Darkness Died Today”のリリースおめでとうございます。反応には満足されていますか?

Stu
ありがとう。最初は印象が薄いかもしれないが、聴けば聴くほど楽しめる作品だと個人的には思っている。StonerとかDoomよりも良いヘヴィ・ロック・レコードだよ。

 

Darkness Died Today(2014)

――前作“Return To Earth”(2011)を聴いたとき、私にはAcrimonyの続編のように感じられましたが、”Darkness Died Today”はもっとヘヴィでメタリックですね。

Stu
間違いなく、よりヘヴィで、一貫した纏まりのある作品だ。

Mead
サイケデリックというよりは地に足がついているね。まだ影響は残っているけど、解釈は異なっているよ。

 

Return to Earth(2011)

――ミュージシャンとしてどんなバンド/アーティストに影響を受けていますか?

Stu
Black Sabbath, Deep Purple, ZZ Top, Hawkwind, Status Quoなどの伝統的なバンドとEntombed, Tragedy, Agolloch, 初期Metallica, Discharge, Cro-Mags, The Obsessed, Victor Grifinなど初期衝動溢れるバンドのマッシュアップだね。

Mead
俺のプレイにはダブの影響があると思う。それと俺はペイガン・ブラック・メタル――Wolves in the Throne Room, Dordeduh, Negura Bunget――などをよく聴くよ。

――最近のDoom/Stonerシーンについてどう思っていますか?

Stu
90年代と比べると、今はモンスターだよ。とてもたくさんのバンドが活動しているのは良いことだ。君が知っているバンドの半分も俺にはわからないけど、少なくとも、それで多くの人は喜んでいるみたいだね。

Mead
他のシーンと同じように、良いのもいれば悪いのもいるし、本物も偽物もいる。Stoner Rockについてはよく知らないけど、Goatessはシーンのどのバンドより良いよ。

Stu
ああ、Goatessは最高だ。

――Sigiriyaの次の予定について教えてください。

Mead
新しいアルバムを作って、いくつかショウをやるよ。

――では最後に、日本のファンへメッセージをお願いします。

Mead
ウェールズの何処か――
山の頂で、片目のノスリ――タカ目タカ科の鳥――が空に向かって啼いている。
その啼き声がSigiriyaの創り出す音だ。そして、Sigiriyaは君達を愛している!!!

Stu
Meadよりうまいことは言えないな。君達が熱心に連絡してくれれば、いつの日か日本へ行って君達の為にプレイするチャンスが望めるかもしれない。
インタビューしてくれてありがとう。バンドのことを知って、広めてくれる人たちに感謝している。それは俺たちにとって世界を意味しているからね。

 

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「DIY? チャラいんだよ、イモ野郎」極悪ドゥームデュオ TALBOT 極悪インタヴュー

2011年 文・インタヴュー:Stone Harbour Touring


※本記事はペキンパー第弐号に収録されていたものの再録です。

本誌が刊行される頃にはすでに多くの人をノックアウトしているかと思いますが、エストニアより来日する極悪ドゥーム・デュオ TALBOT のインタヴューを行いました。バンドはベース・シンセの Magnus Andre とドラム・ヴォーカルの Jarmo Nuutre からなる二人組で、サイケデリックかつパワフルなドゥームサウンドがウリです。クラシック音楽の盛んなエストニアですが、なかなかアンダーグラウンドな音楽シーンの模様が伝えられていないので、そういったことも含めリーダー的存在の Jarmo に訊いてみました。

Stone Harbour (以下 SH )
こんにちは。ではまずはバンドのヒストリーを教えていただけますか? 他にもやっていたバンドとか、ベースの Magnus との出会いも教えてください。

Jarmo Nuutre (以下 JN )
オーケー。そうさなぁ、俺たちはタルボットの前にも色々バンドやってて、マグナスとも前から違うバンドいくつかやってたんだよ。つってもマグナスとは共通のダチがいて、 10 年くらい前からつるんでるんだよ。

SH
はー、なるほど。ではタルボットのサウンドに関して、エストニアはかなり寒いと思うのですが、音楽やアートワークには何か影響はありますか?

JN
あー、それはかなりあるね。というか音楽とアートワークにはメチャクチャ影響してるよ。多分これからも何らかの形でインスピレーションは受け続けると思うよ。

SH
では何かバンドとしての夢はありますか? たとえばロードバーンでプレイしたいとか。

JN
もちろんロードバーンでやったら気持ちいいだろうけど、夢っていうのとは違うな。俺たちはとにかくカッケー音楽作って観客ぶちのめしたいんだよね。そんで今は日々精進してるってわけ。

SH
そうですか、ではエストニアのアンダーグラウンドなシーンはどうですか? 盛り上がってます? たとえばタルボットみたいな音楽とか、ドゥームとかストーナーとかへヴィな音楽のシーンっていうのはあるんですか?

JN
いや、もう、エストニアの音楽はアングラのもメジャーのも常に良いし、どんどん良くなってると思うよ。でもやっぱりドゥームがポピュラーとはいえないな。まぁ、シーンはあるけどね。 Shelton San とか Tolmund Mesipuu とかなんかはかっこいいから聴いてみなよ。

SH
へー、後で聴いてみます。ところで、あなたたちは DIY にこだわりがあって、ツアーにもたくさん出てるそうですが、 DIY とバンドライフのことを話していただけませんか?

JN
おい、あのなぁ、まず先に言っとくけど DIY ってのはチャラけたライフスタイルなんかとは違うんだよ。少なくとも俺たちにとってはな。そこらへんのイモ野郎は気取った「ライフスタイル」って意味で DIY っていうけど、俺たちが DIY でやるっつーのは全部自分でやりきるってことなんだよ。バンドでいえばレコーディングから、ミキシング、マスタリング、リリースとそれにまつわるすべての事をやるってことだよ。でも別に俺たちは何かルールを作ってるわけじゃないんだ。もうずっとそういう風にやってきたし、常にもっと良い手段があれば、古い方法を捨ててそっちでやることは躊躇しない。

ま、ツアーに関しちゃ俺たちはただツアーが好きってだけだな。やっぱツアーに出ていろんなバンドと知り合ったりするのはサイコーだって思うよ。

SH
そうですね、ではタルボットの音源を私たちに紹介してくれませんか?

JN
んー、じゃあいくつかの単語を言うからよく聞いておけ。へヴィ、サイケデリック、エクスペリメンタル、へヴィ、美、氷、ノイズ、へヴィ、暗黒、光、温もり、極寒、へヴィ。まぁ、とにかくアルバム聴いてくれや。

SH
わかりました。では、あなたはタトゥーパーラーを営んでいるそうですが、いつからやっているんですか? あなたはタトゥーだらけですが、エストニアではみんなタトゥーしてるんですか? 日本ではあんまりいませんよ。

JN
あぁ、俺は 1998 年だから… 14 の時からやってるよ。エストニアではみんなタトゥー入れてるし、もうほとんど普通の事になってきてるよ。でも日本ってみんな入れてるんじゃないの? 日本って昔からタトゥー文化あるだろ?

SH
あ、それは刺青ですね。タトゥーとはちょっと違うんです。でもなんで日本に来たいと思ったんですか?

JN
ま、一番の理由は前からずっと行きたかったって感じかな。そんだけだね。それに俺たちはどこででもやりたいんだ。Tour de Moon (月ツアー)はいつになるかな。

SH
では知ってる日本のバンドとか、対バンしたバンドとかはいますか?

JN
KK Null とか Terminal HZ 、 Acid Mothers Temple は観た事あるな。みんな KK 繋がりだろ? 他で知ってるのは Boris とか Coffins とか Grieved 、 Birushanah あたりかな。 Boris 以外は今回対バンするよな。

SH
ええ、お願いしてあります。では日本のファンにメッセージをいただけますか?

JN
お前ら首洗って待ってろよ! Let’s doom !

SH
…ところで、もしよかったらドラッグについてお訊きしても良いですか?

JN
あぁ、いいよ。

SH
では、エストニアで最も大衆的なドラッグは何ですか? それと、タルボットがライヴの時は楽屋にビールをセットしておくように聞きましたが、やっぱりあなたたちにビールはガソリンですか?

JN
まぁ、やっぱりハッパはみんなやってるよ。でもそれって世界中で同じだろ? で、ビールだけど、あった方がいいけどライヴ前にガンガン飲むってことはないな。それにビールだけじゃなくて水も欲しいな。

 

極悪ディスクレヴュー
タルボットは自主制作でいくつかの音源をリリースしているが、現在は簡単に手に入る音源がふたつある。
それは、2008年リリースの「ツンドラ地帯」と2010年の「EOS」だ。
どちらも彼らのbandcampから無料でダウンロードできるので、聴いて気に入ったら送金してあげて下さい。

「ツンドラ地帯」

2008年に自主リリースされたEPで、3曲収録されている。一音目からへヴィそのもので、全編にわたってマンモスが歩いているようなへヴィサウンドで埋め尽くされている。インタヴューで語っているように、アートワークもサウンドもツンドラの永久凍土を想起させる。アルバム「EOS」と同様にへヴィサウンドとヴォーカルのバランスがよく聴きやすいが、単純にスローでへヴィなドゥームサウンドが聴きたい場合は「EOS」よりもこちらの方がお勧めだ。というより、エクスペリメンタルな作られたサウンドよりもベースのへヴィネスを求めるなら断然こちらのEPの方がかっこいい。

「EOS」

2010年リリースのアルバム。自主リリースされたのちにロシアのポストメタル専門レーベルのスロー・バーン・レコーズから限定枚数再発された。エストニアのミュージックアワードで2010年のベストメタルアルバム部門にノミネートされたり、最近では現地新聞の過去二十年間のエストニア音楽ランキングで20位をマークしたりと、局地的にではあるがホットなアルバムだ。「ツンドラEP」よりもエクスペリメンタルな音作りで、自分たちの出したい音が定まったかのように思える。やはり全編重苦しいへヴィサウンドだが、勢いがあるパートもあるので緩急がついていて聴きやすい。ライヴはほとんどこのアルバム収録曲から演奏される。

「ドゥームに帰するなら、どんなことでもできるんだ」19年ぶりの新作をリリースした“血まみれ農夫”Blood Farmersインタビュー

2014年 インタビュー:梵天レコード
The photos taken by Maija Lahtinen

――血まみれ農夫が帰ってきた。禍々しい六本の鋤を携えて
我らは逃げることも、隠れることもできない
我らは皆、サングロイド族の女王に供される血の生贄に過ぎないのだ

――応じて頂きありがとうございます。そして、“Headless Eyes”のリリースおめでとうございます。“Blood Farmers(邦題:鮮血の美学)”から実に19年ぶりですが、今、どのように感じていますか?

Eli Brown(以下ELI)
正直言って、ようやく出せた、という安堵感だね! 多くの人がアルバムを楽しんで、受け入れてくれて本当に嬉しいよ。作業は膨大だったが、その分、みんなが気に入ってくれている。
プロジェクトの近くにいすぎると、人々の反応について伝えるのは難しいが、みんな本当に気に入ってくれている。

Dave Depraved(以下DAVE)
アルバムの評判が良くていい気分だ。何年も経っているのに、俺たちに興味を持ってくれてすごく嬉しいよ!

――アルバムのサウンドはホラーに取り憑かれた、血みどろのドゥームロックで、Blood Farmers以外の何物でもありません。あなたはまだBlood Farmersに対する明確なビジョンを持っているように思えます。スタイルを変えるぐらいなら、新しいバンドを始めるべきだと思いますか?

ELI
Blood Farmersのビジョンは、俺たちがバンドを始めた1989年、まだオリジナル曲をやる前から持っていたもので、ホラー映画とBlack Sabbathを融合させて、不気味な体験を創り出そうというDaveのコンセプトだ。 もし俺たちがサウンドを変えるとしたら、それはBlood Farmersとは呼ばれないだろう。同時に、このジャンル、そして俺たちのビジョンの中には音楽的、音響的にとても幅広い眺望があるんだ。俺たちはこのレコードでそれを証明したと考えている。ドゥームに帰するなら、どんなことでもできるんだ。すべてが血みどろではないよ!
俺が言いたいのは、かけ離れ過ぎたことだってできたんだ。例えば、もしBlood Farmersでディスコ音楽をやっていたら、うまくいかなかっただろう。
俺は他にもバンドをやっているが、勿論異なるスタイルだ。もっと時間があれば、他のジャンルの音楽も作りたいね。ディスコも含めて!

――アルバムはどこでレコーディングされたのですか? レコーディング・プロセスはどのようなものでしたか?

ELI
ニューヨークにあるStudio 584でレコーディングを開始して、ドラムとベーシック・ギターを録音した。全てが完成したのは、俺たちが週末に使用していた友達のスタジオだ。
デカいスタジオを使用する金は無かったが、ヴィンテージの機材をたくさん使えたんだ。最近のスタジオでは貴重な、本物のリバーブ・ユニットもあった。俺たちのサウンドをよりヴィンテージなものにしてくれたよ。
俺は、俺たちが考えられる限りのことをやりたかった。DAVEの作った膨大な数のトラックがそのチャンスを与えてくれた。レコーディング、ミキシングの間に出来ること、試せることをとことん追求したんだ。

ミキシング中、ずっとトラックをキープするのは大変だった。ほとんど俺のせいだけど、この作業の難点は時間が掛かり過ぎることだ。俺もDAVEも完璧主義者だから、良くない部分があるとリミックス、再録をしなければならない。
全ての作業に関われて本当に嬉しいよ。どんなバンドも、ここまでオープンな状況でレコードを作ることはできないだろう。
19年ぶりにアルバムを作れたことに今でも驚いているよ。

 

“Headless Eyes”
“Blood Farmers”

――デイヴィッド・ヘス(注1)のカバー、“The Road Leads to Nowhere”はこのアルバムにおけるサプライズですね。何故この曲をプレイしようと思ったのですか? この曲はBlood Farmersの新たな一面を見せてくれますね。

DAVE
ずっとこの曲をカバーしたいと思っていたんだ。俺の大好きな映画のテーマソングだからね!
『鮮血の美学』(注2)のメイキングについての本を書くときに、彼について調べなければならなかったんだ。後年、『鮮血の美学』のサウンドトラックCDを彼と一緒にプロデュースした。これは俺なりの彼へのトリビュートだよ。彼が生きている間にこの曲を聴いて欲しかったな。
Blood Farmersヴァージョンは映画のオープニング・クレジットを改編したものだが、すべてに異なったアレンジを施した。オリジナルを参照した部分もあるが、同じ音ではない……俺はもっと陰湿でサイケデリックにしたかった。

俺は他の映画音楽とフリークアウトしたギターのアレンジをやっていて、いつか発表したいと思っている。

(注1)デイヴィッド・ヘス(David Hess)。アメリカ人俳優。1942生。『真夜中の狂気』、『ヒッチハイク』などで知られる。後述の『鮮血の美学』では音楽も手掛けている。2011年、心臓発作のため逝去。

(注2)『鮮血の美学』(原題:The Last House On The Left)。ウェス・クレイヴン監督。1972年公開。TV放映時のタイトルは『白昼の暴行魔part2』。郊外に住むコリンウッド夫妻の一人娘であるマリーとその友人のフィリスが4人の男に強姦された揚句、惨殺されてしまう。やがて犯人と遭遇した夫妻は恐ろしい復讐を開始する。
不良グループのリーダーを演じたデイヴィッド・ヘスは音楽も担当。

 

2000年発売の『鮮血の美学』メイキング本。著者David A. Szutkin(Daveの本名)。米アマゾンではレビュー7件すべてが五つ星。

――他の収録曲について、コメントを頂けますか?

Gut Shot
ELI
2009年の終わりごろ、DAVEから電話で、ニューヨークへ行っていくつかリフをレコーディングしたいと言われた。当時はBlood Farmersの新しいレコードを作るなんて考えはなかった。それを思いついたのは2008年に日本ツアーを行った後だよ。俺はエンジニアで、DAVEがベース、TADがドラムをプレイした。彼がこの曲をプレイし始めた時に、Blood Farmersの新しいレコードが生まれると思ったんだ。
俺はオープニングのミッドテンポのリフとラストの速いパートが大好きだ。この曲はDAVEが昔と同じぐらい、多分それ以上に優れたリフを書く事が出来ると教えてくれた。

Headless Eyes
ELI
この曲は何年か前、“Permanent Brain Damage(邦題:血まみれ農夫の侵略)”が再発された頃だったと思うけど、DAVEに“HEADLESS EYES”(未公開:1971年米)という映画をチェックした方がいいと言われたんだ。俺の大好きな奇妙で不気味なヴァイブがあって、俺たち二人ともBlood Farmersの曲にピッタリだと思った。何年か後にレコーディグを始めた時、これがタイトルトラックになると思ったね。俺たちは曲を書いて、一つにして、聴いて、それから恐らく一つのリフを残して捨てた。曲全体では異なる時期に四回書いたよ!これは今まで俺たちが作った曲の中でベストの一つだ。俺たちがどんなバンドかを完璧に捉えている。

The Creeper
ELI
この曲は俺たちが2009年に集まった時の最初のセッションをレコーディングしたものだ。俺はドラムもレコーディングしているんだ。素晴らしいヴァイブとベース・プレイがあるね。DAVEは俺より優れたミュージシャンだから、俺がベースを弾いていたらここまで良くはならなかっただろう。レコーディングの時、残りのベースは彼が弾くべきだと彼を説得したんだ。ライブでは俺が弾くけどね。
この曲でのTADのプレイも素晴らしいよ。彼はバンドに入りたがったから、自然の流れとして彼が次のドラマーになった。今までDAVEと同じぐらいホラー映画にのめり込んでいるやつが居たことがなかったから、それが大きな利点だな!

DAVE
ELIの言った通り、この曲はライブ・ジャムとしてスタートしたものだ……俺のお気に入りの一曲だよ。

Thousand Yard Stare
ELI
DAVEが曲のタイトルと、中間部冒頭の落ちて行くようなリフを思いついた。俺はトラウマから心を閉ざしてしまう状態とはどんなものかについて考えながら歌詞を書いた。多くの憂鬱な事について考えたよ。歌詞はとても憂鬱な人物を描いたものだ。

DAVE
俺たちの曲はすべて憂鬱な人物を描いたものだよ!

Night of the Sorcerers
ELI
この曲がどんな風になるのか思いつく前に、2011年のヨーロッパ・ツアーでプレイしたのはおかしな話だね。俺たちはもっとサウンドトラックのような感じにしたかったんだ。この曲のプロダクションも誇りに思っているよ。とても多くの要素が含まれているからね。俺たちの友人、Theoがキーボードで参加してくれて、多くの要素を加えてくれた。
DAVEも素晴らしいキーボードのメロディとエフェクトを加えてくれている。俺たちとは大分タイプの異なる曲だが、他の曲と並べても充分ドゥームだと思うよ。
俺たちには決まった曲の書き方は無いんだ。この曲はそのことを証明しているね。

DAVE
俺はこの曲のみんなのコラボレーションが好きだよ。とてもエピックだ。中間のパートはTADが書いた。

――DAVEはGrindhouse Releasing(注3)で働いているそうですが、今でもホラー、エクスプロイテーション映画を掘り下げているのですか?

DAVE
ああ、俺は1999年からGrindhouse Releasingで働いていて、今でも映画を愛しているよ。
俺が劇場配給に関わった作品は、『処刑軍団ザップ』、『食人族』、『人喰族』、『ブラッドピーセス/悪魔のチェーンソー』、『死霊のはらわた』、『マニアック』、『GONE WITH THE POPE』、『マニアック・コップ』、『マニアック・コップ2』、『チャールズ・マンソン』、『ゾンビ』、『AN AMERICAN HIPPIE IN ISRAEL』MGMで『鮮血の美学』のリリースや特典映像のプロデュースにも関わっている。今は『食人族』のBlu-rayのリリースと、この国の独立系映画館への配給をプロモートしているんだ。
Grindhouse Releasingの直近のBlu-rayタイトルには、『狂ったメス』、『THE BIG GUNDOWN』そして、呪われた60年代の映画『泳ぐひと』が含まれている。

(注3)Grindhouse Releasingはアメリカ、ハリウッドを拠点とするカルト映画レーベル。Daveは劇場配給/パブリシティを担当しているようだ。

――ミュージシャンとしてどんなバンド/アーティストに影響を受けていますか? またバンドをスタートするきっかけは何だったのでしょうか?

ELI
俺たちが初めて会った時、共通していたのはRushBlack Sabbathだった。
俺は当時無名だったCactus, Dust, Spooky Toothといったバンドのそれなりのコレクションを持っていて、DAVEはBlue CheerのVincebus Eruptumを持っていた。
1989年当時、これらの作品はメタルの世界の連中にはクールだと思われていなかったんだ。

DAVEがSaint Vitusのアルバムを手に入れて、俺たちはたっぷりハッパを吸った。
DAVEがホラー映画をコンセプトにしたバンドでBlack Sabbathのカバーをやることを思いついて、俺が歌う事を提案した。
当時NYに住んでいたDAVEの従兄、PHILがバンドでプレイしていて、そのバンドではSabbathのカバーをやっていたんだ。だから俺たちのリズム・セクションは即席だった。
“Permanent Brain Damage”に参加しているPhilとEricとは数年間一緒にプレイしていた。彼らはHordes of Mungoというバンドをやっていて、彼らにとっては弟とサイトプロジェクトをやっているようなものだったんだ。見る見るバンドが形になっていくのはクールだったよ。
Sabbathカバーだけのギグを何回かやってから、DAVEがオリジナル曲を書き始めた。最初に作ったのが、”Scream Bloody Murder(Veil of Blood)”、その次が”Bullet In My Head”だった。曲を書き始めると俺は、何と言うか、「ちょっと待てよ、これ、すごくいいじゃないか」って感じだった。それからはもう少し真面目に取り組むようになったんだ。
俺たちがオリジナルをやり始めた頃は、みんなを怒らせて、フラストレーションを発散させる良いやり方に思えた。

25年を経た今でも、パワフルなサウンドとDAVEのクールなリフを楽しんでいるよ。

DAVE
Black SabbathSaint Vitusが俺たちに火を付けたんだ。俺たちの作曲・演奏にダイレクトに影響を与えているよ。それと、60,70年代のロック、Hendrix, Blue Cheer, Cactus, BOC, Mountain, Hawkwind, Dust, Grand Funk, Bloodrock, James Gang, Johnny Winter, ZZ Top, Buffalo ――俺たちとは異なるサウンドだけど、当時も今も彼らは俺たちのお気に入りだ。

――最近はどんなバンド/ミュージシャンのアルバムを聴いていますか?

ELI
俺は60,70年代の音楽の無限のサイクルにハマってるんだ。今はDamnation of Adam Blessingをまたよく聴いている。
俺が最後に素晴らしいと思った新譜はGates Of Slumber ― “The Wretch”だ。Ogreの新作もグレイトだね。

DAVE
同感だ。Gates of Slumber – “The Wretch”は素晴らしいアルバムだね。Ogre – “The Last Neanderthal”も大好きだ。
俺はSIEGENightstickのRobert Williamsとよく一緒に過ごすんだ。だから(Nightstickの)“Blotter” と“Death To Music”はずっと聴いているよ。

Grindhouse Releasingが『食人族』のサウンドトラックのリマスターCDを発売したから、Riz Ortolaniの素晴らしい音楽もよく聴いている。

――読者に何かおススメはありますか?

ELI
今の時点だと、俺がおススメできるようなものはないな。最近は何でも簡単にアクセスできてしまうからね。
昔はヘヴィな音楽にハマってるヤツや、誰も知らないようなバンドを見つけるのはとても難しかったけど、今ではすべてがダウンロード、ストリーミングできてしまう。
俺が出会った二十歳のキッズは俺と同じぐらいバンドを知っていたよ。だから、俺が誰も聴いたことがないバンドを教えてあげられるとは思わないな。

DAVE
もしBlood Farmersのファンで、他の作品を聴きたいと思っているなら、俺はThe Disease Conceptと“Liquor Bottles and Broken Steel” EP、“Your Destroyer”. LPを作ったんだ。それから、PATAC RecordsのBlowflyというバンドの“Black in the Sack”という作品にThe Meatmen、俺たちの友人で偉大なSludge, DoomバンドFistulaのメンバー、Tesco Veeと一緒に”黒い安息日”をプレイしている。

――“Blood Farmers” と “Permanent Brain Damage”はLeaf Hound Recordsから再発されましたが、これはどのような経緯だったのですか? Daveは“Bullet In My Head”が大嫌いで、アルバムから外したがったという話を読んだことがあるのですが。

DAVE
いや、嫌ってなんかいないよ。俺が書いたんだから! どこでそんな話読んだんだ?
俺たちはこの曲を三回レコーディングして、2枚のCDS、デモ、コンピレーションで発表した。
俺はただ、同じことはやりたくないと言っただけだと思うよ!

(編注)ディスクユニオン発行のフリーペーパー『DOOM STONER HEAVY ROCK DISC GUIDE 2008』収録の小林氏へのインタビューにて。以下そのインタビューより引用。
「ギターのデイヴが1st大嫌いで、(中略)曲も“Bullet In My Head”が大っ嫌いで、それを抜かせばリリースするとか言ったりして」

ELI
トレノ・コバヤシが2001年頃に、レーベルを始めるからBlood Farmersのアルバムを日本でリリースしたいと連絡してきた。俺は数年かけて” Permanent Brain Damage”をスタジオで修正していたんだ。俺にとってはミキシングを学ぶためのプロジェクトのようなものだった。

作品が蘇ったのは素晴らしいことだった。おかげで、ダビングされたクソみたいなカセットよりも多くの人の手に渡った。その後、Hellhoundのアルバム(“Blood Farmers”のこと)をオリジナルテープからリマスターした。アルバムを作っていた時は、レコーディングのことは何も知らなかったし、デジタル・オーディオはまだ新しかった。Hellhoundに送ったのが第四世代のオーディオだったとは気付かなかったんだ。

帯とボーナス・トラックの付いたCDを見るのはクールだった。Leaf Hound Recordsは本当に素晴らしかったよ。トレノは俺たちを無名のバンドから世界中で聴かれるようなバンドにしてくれた人物だと思っている。彼が元気でいることを願っているよ。彼がどこにいようとね。
これからという時にレーベルが停止してしまったのはとても残念だ。彼はRise Above Recordsのカタログを手に入れていたし、俺はLeaf HoundとアメリカのRelapse Recordsとの契約の交渉を手伝っていたんだ。

――あなた達はDoom Age Festival出演のため、2008年にOgreと共に来日しましたね。私は東京で拝見しました。何か思い出はありますか?

ELI
日本に行くことはBlood Farmersでやり遂げた究極の出来事だった。バンドを始めた頃は、20年後に日本ツアーをして、今より半分の年齢の時に作った曲をプレイできるなんて夢にも思っていなかった。日本をツアーできたことに今でも驚いているよ。俺たちがやってきたすべての作業、すべての失望にはそれだけの価値があったんだと思わせてくれた。日本で出会った人たちのどんな些細なことでも俺たちには衝撃だったからね。また日本へ行きたいよ。

DAVE
あのツアーでLeaf Hound Recordsのトレノ、Church of Misery, Eternal Elysium, Ogreと過ごせたのは最高の思い出だよ!もっといろいろ覚えていられたらと思うけど、記憶が曖昧なんだ。
OgreのRossとWillは自分達のバンドと同じようにBlood Farmersでもプレイしてくれた。彼らに感謝とクレジットを捧げるべきだな! Rossは俺の従兄だから家族旅行でもあったんだ。

俺は富士山を見て、畏敬の念に打たれたんだ。本当に素晴らしかった。東京での公演は今までで最高の観客とフィーリングで夢中になったよ!
また日本に戻れたらと思うよ。そうすれば、次はもっと多くのことを覚えていられるからね。

 

ELIが提供してくれた2008年来日公演時の写真

――Blood Farmersの次の予定はありますか? ファンはツアーを心待ちにしていると思いますよ!

ELI
また日本に行きたいよ!
俺はResurrection Productionsと共に小さなリイシュー・レーベルを始めているんだ。俺のお気に入りの初期ヘヴィ・ミュージック、Randy Holdenの“Population II”を貴重な写真とデラックス・パッケージでリイシューする。偉大なクラシックや未発表のものまで、色々と控えているよ。

――最後に、日本のファンへメッセージをお願いします。

ELI
俺たちに会いに来てくれたり、CDを買ってくれる全ての人に感謝している。
俺たちの音楽を聞いてくれる世界中の人に感謝しているよ。

DAVE
バンドをサポートしてくれてありがとう! また日本でプレイできる日が来ることを願っているよ!

 

 

※この記事を英語で読む。Read this article in English.

「幸運な事に、僕はIdes of Geminiの記事を書く必要が無いからね」“ドリーミィ・ドゥーム” Ides of Geminiインタビュー

2014年4月 聞き手:Trip Thru Records

本日はIdes of Geminiのインタビュー。
“ドリーミィ・ドゥーム”とも形容される彼らは、2012年にNeurosisが運営するNeurot Recordsからアルバムをリリース。昨年にはGhostの北米ツアーに同行、今後に注目が集まっている。
バンドのギタリストで、Revolver, Decibelといった大手メタル系雑誌でジャーナリストとして活動してきた経験を持つ(ドキュメンタリー映画『サッチ・ホークス・サッチ・ハウンズ』にも出演している)J.Bennettに話を聞いた。

――時間を取って頂きありがとうございます。初めに、Ides of Geminiの成り立ちを教えてください。

J.Bennett(以下J)
2010年にSeraと僕で始めた。彼女の前のバンドBlack Math HorsemanがオランダのRoadburn festivalでプレイするはずだったんだけど、アイスランドで火山の噴火が起きたせいで飛行機が飛べなくなってしまった。
その時、僕はBlack Math Horsemanのローディだったんだ。僕らは文字通り、離陸するのを待っていた状態だったんだけど、引っ張り出されてキャンセルになった。
ロスにある家に足止めされていた時、Seraと曲を作った。その時の曲がファーストEP The Disruption Writ’s (※1)だよ。

 

(※1) The Disruption Writ’s 2013年リリース。

 

――あなた達の出身はどこですか?現在の拠点は?

J
Sera(vocals and bass)はNorth CaliforniaのSanta Cruz Mountains、Kelly(drums)はDetoroit、僕はMassachusetts出身。今はみんなロサンゼルスに住んでいるよ

――Ides of Gemini以前にバンドでプレイしたことはありますか?

J
Kellyと僕はないけど、Seraはいくつかのバンドでプレイしていた

――ミュージシャンとして、どんなバンド/アーティストから影響を受けていますか?

J
SeraとKellyについて僕の口からは言えないな。僕はPhilip Lynott, Richard Pryor, Harry Crewsの作品が好きだよ。

――あなたはジャーナリストとして長く活動されてきましたね。その経験はバンド活動に役立っていますか?

J
ジャーナリストとして働いて、バンド活動に非常に参考になっている人々と出会えたよ。だけど、ジャーナリストとして得た経験で最も役立っているのは、僕が好きじゃない事、Ides of Geminiとしてやりたくない事についてのクリアなビジョンだ。
多くの可能性を与えてくれた事には今も感謝しているよ。

――2012年にVermapyreとのスプリット(※2)をリリースされましたね。どのような経緯でしたか?

J
Vermapyreとのスプリットは、ロサンゼルスでDewid Hellionに彼のバンドIntegrityについてインタビューした後日に決まったんだ。僕らは音楽について語り終えて、作業に取り掛かった。彼にIdes of Geminiの曲を送ったら彼が気に入ってくれて、彼の新しいプロジェクトVarmapyreと一緒にスプリットを出さないかと提案してくれた。彼はMagic Bullet RecordsのBrent Eyeatoneにリリースの約束も取り付けてくれた。

 

(※2) Vermapyre & Ides of Gemini “split” LP 2012年リリース。

――Ides of Geminiはブラック・メタルと関連付けられる事が多いですね。また、誰かが“Dreamy Doom”とも形容していました。ご自身ではIdes of Geminiのサウンドをどう説明されますか?

J
僕は自分の音楽については説明しないよう努めている。幸運な事に、僕はIdes of Geminiの記事を書く必要が無いからね。僕らの音楽を説明するのは、他の人の仕事だよ。

――作曲のプロセスについて教えてください。グループによる総合的なものですか? それとも個人の手によるものですか?

J
総合的なものだ。でも、ほとんどのパートは各人が個人で書いている。通常、僕が最初にギター・パートを書いてから、Click Trackで基本的なアレンジを加える。それから、KellyとSeraが自分達のパートを書いて、みんなで練習して仕上げる。

――昨年、Ides of GeminiはGhostと北米ツアーをしましたね。どうでしたか?

J
とても素晴らしかったよ。Ghostの連中はスーパー・クールで、僕たちにとても良くしてくれた。宝くじを当てたような、大勢の観客の前でプレイしたんだ。毎晩、500~1500人規模の会場で、ほとんどのショウはソールド・アウトだった。
観客はあらゆる年齢層の人がいたよ。僕らは前座だったから、多くの感受性豊かな人たちの前でプレイできた。またとない経験だったね。機会を与えてくれたGhostにとても感謝している。

 

――最近はどんなバンド/アーティストのアルバムを楽しんでいますか?読者におススメがあったら教えてください。

J
Tears for Fearsの”The Hurting”が好きでよく聴いているけど、これは古いな。
最近のだと、In Solitudeの新作(Sister)とThe Uncle Acid and The Dead Beatsの新作(Mind Control)、Persekutorというバンドの7インチを聴いているよ。

――あなたは多くの形式で作品をリリースしています。カセット、CD、デジタル、ヴィニール。あなたはどんな形で音楽を聴く事を好まれますか?

J
状況によるね。家にいる時は可能な限りヴィニールで聴いているよ。だけど、ツアーなどで家を離れている時は、カセットや誰かのipodで音楽を聴いている。僕たちみんな、この三つの形で音楽を聴くのが好きだと言えるかな。

――2014年の予定はありますか?

J
来週から9月にリリースする新しいアルバムのレコーディングに入るんだ。秋にツアーを開始出来たらいいなと思っている。その合間に、ラスベガスのDoom In June festivalでプレイするんだけど、サプライズで新しいアルバムから何曲かやる予定だよ。

――最後に、日本のファンにメッセージをお願いします。

J
日本に行ってプレイすることが僕たちにとってひとつの大きな夢なんだ。そのうち実現出来ることを願っているよ!

 

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「ドゥーム・シーンは有名になりたがっているヒップスターやポーザーで溢れていると思うね」 オランダの“Blasphemous Boogie”バンド Acid Deathtrip

2014年4月 聞き手:Trip Thru Records

 今回はオランダのAcid Deathtripのインタビュー。
オランダのデス/グラインド系バンドのメンバーによって結成された5人組で、2013年にEPをリリース。
そしてこの度、梵天レコード内のレーベルTrip Thru Recordsより6月6日に発売予定の
Doom/Stoner/Sludgeコンピレーション“All The Witches’ Day”に参加してくれたバンドだ!
Skullhog, Blind to FaithのメンバーでもあるドラムのRobが答えてくれた。

――時間を取って頂きありがとうございます。初めに、Acid Deathtripの歴史と、現在のラインナップを教えてください。

Rob Nabbe(以下R)

勿論。Acid Deathtripが活動を始めたのはここ数年だけど、バンドのメンバーはHC/Grind/Metal アンダーグラウンド・シーンの”ベテラン”なんだ。ラインナップは不変で、みんな90年代初期からバンドで活動している。俺たちの古い、そして現在のバンドをいくつか挙げると、Insult, Bile, Mangled, Collision, HSML, The Bastards, Suppository, Blind to Faith, Skullhog, Starve, Left For Dead (カナダ)。

HSMLは俺たちが2000年代始め頃にプレイしていたSludge’n Roll バンドで、2003年にLP/CDを一枚、2005年頃にスプリットをリリースした。

数年前にHSMLのメンバーで再びジャムをやるようになったことでAcid Deathtripが結成されたが、今は新しいヴォーカルがバンドに全く異なったヴァイヴを齎しているよ。

ラインナップは、
Bobby – Vocals
Boris – Bass
Grizzly Rob – Guitars
Willem-Jan – Guitars
Rob Nabbe – Drums

現在はオランダのReflections recordsからLP/CD、 cassette E.Pをリリースしている。(※1)
Hangman’s Chairとのスプリットも二カ月以内にそこからリリースするよ。

 

(※1) Acid deathtrip 2013年リリース。

――Acid Deathtripを聴いたことが無い読者のために、どんなサウンドか説明して頂けますか?

R
俺たちのサウンドはよくStonerrock, Death’n Roll, DoomrockかSludge’n Rollと説明されるが、俺たちは的外れな分類から離れて、”Blasphemous Boogie”と呼んでいる。

“Blasphemous Boogie”がどんなサウンドかと聞かれたら、heavy Rock and RollとDoomに、各メンバーが受けたDeath metalからSludgeまでの影響のミクスチャーと答えるね。
特に、Bobのヴォーカルはサウンドに異なるツイストを与えている。(どんなサウンドかは)みんなに決めてもらいたいよ。

――Acid Deathtripというバンド名の意味、由来は何ですか?

R
名前は文字通り、ドラッグによる自殺を意味している。
コンピに収録した曲(“Deathtrip”)の歌詞が、俺たちの名前について説明しているよ。

――ミュージシャンとして、どんなバンド/アーティストから影響を受けていますか?

R
影響を受けたリストを作ればエンドレスだな。
アルバムを二枚挙げるとしたら、Entombed “Wolverine Blues”とIron Monkey “Our Problem”

――Acid Deathtripの歌詞は何に影響を受けていますか?

R
歌詞はBobと俺で、殺伐としたものになるまで煮詰めて書いている。奇妙で、多くはネガティヴな歌詞に、ユーモラスなツイストを散りばめたものだ。
歌詞はバンドや人物に影響を受けたものではなく、多くは確たる書き方から生まれたものだ。歌詞のヴァイヴは、音楽から作り出された結果だね。

――あなたはどこの出身ですか? Acid Deathtripの現在の拠点はどこですか?

R
俺たちはオランダのHorstという場所のバンドだ。

――あなたはSkullhogとBlind to Faithのメンバーとしても知られていますが、メイン・バンドはどれですか?

R
全部が俺のメイン・バンドだよ。どのバンドもプロジェクトだと考えたことはないが、Blind to Faithは年に数回しかショウをやらないし、ショウか新しいアルバムを作りたい時にしか集まってリハーサルをやらないから、そう見えるかもな。だからBTFはAcid DeathtripとSkullhogのスケジュールの妨げにはなっていないよ。
Acid Deathtripはライブやリハーサルをやるようになってからは最もアクティヴなバンドだ。
複数のバンドに参加することはキツい時もあるが、どれも俺のはけ口で、違ったスタイルの音楽をプレイできることを楽しんでいるよ。うん、どれもいいよ。

――オランダの音楽シーン、最近のドゥーム・シーンについて、あなたはどう思っていますか?


R

様々な場所から多くのバンドが出てきているが、Acid Deathtripは“ドゥーム・シーン”の中だけでプレイすることに集中していない。出来る限り多様なショウでプレイしたいと思っているよ。
“worship the riff”(陳腐でくだらないフレーズだ)なクールなバンドがたくさん出てきている。

90sスタイルのugly-ass Sludgeが好きならThrow Me In The Craterがオススメだ。
完全にPessimiser/Bovine recordsスタイルだよ。
彼らはデモをLPにプレス(あるべき姿だ)して、NoothgrushとRoadburnなど短いユーロ・ツアーを行うよ。

No Gods No Mastersはsmoked out riffsにメタル・コア・タイプのチャギングがあるSludgeバンドだ。何かでIron MonkeyとCro-Magsの名前が挙がっていたけど、俺が彼らのライブを観て、素晴らしいデモを聴いた時はBongzillaとIron Monkeyが思い浮かんだよ。

あと、Swamp MachineはToner Low, Herderなどと並んで有名になっているね。
ダウンチューンされたスローな音楽が好きなら、これで十分だろう。

ファストな音楽も同じように良いよ。メタルだと、VillainyとEntrapmentが俺のお気に入りだ。

とは言っても、ドゥーム・シーンは有名になりたがっているヒップスターやポーザーで溢れていると思うね。
俺の意見では、スラッジはパンクに属するもので、グラビア雑誌やitunes、流行りのフェスは似合わない。
ドゥーム・メタルはメタル・シーン全体の一部で、弱く、つまらなくなっている。
あまりに多くのバンドが、少なすぎる喜びと、わずかな客数のショウ、わずかなレコード・セールス、無関心、何でもいいが
……その結果として、すべての余剰と完全な負担を背負っている。

アンダーグラウンドからゆっくりと新しい、エキサイティングなバンドが誕生しているのを知るのは良いよ。特に、最近のデス・ メタルはね。

――“All The Witches’ Day”に参加して頂きありがとうございます。何かコメントを頂けますか?

R

誘ってくれてありがとう。みんな曲をチェックして、気に入ってくれたら、whorebook、つまり、facebookからメールしてくれ。

――コンピに参加しているバンドで、知っているバンドはありますか?

R
ああ、Starveは勿論知っているよ。GuevnnaもRyo(Guevnna, 元Coffins)を通して知っている。Conanもいくつか作品を聴いたことがあるよ。他のバンドは、きっと俺を驚かせてくれるだろう。

――Acid Deathtripの次の予定を教えてください。


R

Reflection RecordsからパリのHangman’s Chairとのスプリットを二カ月以内に出すよ。
それから、新しいフル・アルバム用の曲を書いて、レコーディングして、オークランドのSerpents of Dawnとのスプリットをリリースする予定だ。

あとは、ライブを再開して、このバンドでツアーできたらと思っている。

――最後に、日本のファンへメッセージをお願いします。


R

日本の仲間、Ryo, Tak, Uchino, Satoshiに感謝を伝えたいよ!UGH!!

 

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