ロックミュージックの原形がココにある。鬱屈した力の瞬間的爆発感、猛烈なスピードで駆け抜ける忘我の疾走感、瞳孔が散大するエロティックな快楽。人間の原始的感覚の覚醒こそがロックミュージックの本来の姿ではなかったか。ストーナーやドゥームがロックミュージックの細分化されたひとつの分野ではないということが証明されるには恐らく長い年月を要するだろうが、Libido Space Dimensionの音はロックの原形質に向かっての逆説的進化の結果生み出されている事は確かだ。ここにある感覚は血と肉と骨の感覚であり、バーチャルリアリティーではない。あくまでも人間の実存的見地に立脚した宇宙に対する爆発的表現である。
1st からここまでブッ飛んでいていいのかと心配になるぐらい究極にカッコイイアルバム。 MAN’S RUIN あたりから出ててもおかしくない内容だが、あえて玉門から出すという所に意味がある。モンスターマグネットのカバー1曲を含み 65 分、まったく飽きない。何度聴いても飽きない!