「スローに、ヘヴィにやれば、必ずレースに勝つのさ」 セントルイスの激重Doom Trio、Fisterインタビュー

2014年2月 聞き手:梵天レコード

本日はセントルイスのSludge/Doom Trio、Fisterのインタビューをお届けします。

昨年、2枚目となるアルバム“Gemini”をリリース。
スラッシュ~ブラック・メタル風の疾走パートやObituary~Coffins風デス・メタルの要素を飲み込んだ聴く者を圧殺せんばかりの激重ドゥームだ。
だが、このバンドは決してメロディを軽視していない。

本作ではピアノ、バイオリン、チューバ、トロンボーン等が巧みに使用され、静寂と美しい旋律が、暗闇の中の一条の光のように現れる。とんでもない傑作だ。
Kenny Snarzyk(Ba&Vo)がユーモアたっぷりに答えてくれた。

――本日はありがとうございます。日本のインタビューは初めてですか?

Kenny Snarzyk以下KS
ああ、初めてだよ。

――Fisterの成り立ちを教えてください。

KS
Marcus Newsteadと俺はルームメイトだった。お互い違うバンドにいたんだけど、アパート(3424 Hartford Ave)に山ほど機材があってね。俺たちは退屈しのぎのレコーディング・プロジェクトとしてスタートしたんだ。
ドゥーム、ブラック・メタルへの崇敬に、皮肉っぽいユーモアをミックスしたものだった。最初は全然シリアスではなかったね。

――Fisterの現在のラインナップを教えてください。

KS
Kirk Gatterer: Drums,
Marcus Newstead: Guitars and vocals,
Kenny Snarzyk: Bass and vocals.

――他にバンドをやっているメンバーはいますか?

KS
MarcusはDaybringerでギターを弾いている。Stomachacher.というソロ・プロジェクトもやっているよ。彼は“ER”という末尾にハマっているんだ。彼のバンドはどれもキラーだよ。Kill-ER。
俺はSsothm, Black Dwarf, Seahorseというプロジェクトをやっているけど、Fisterがメイン・バンドだ。Kirkは特に何もやっていないな。

――Fisterというバンド名の意味、由来は何ですか?

KS
そのまんまだよ。元々、Fisted Sisterって名乗っていたんだけど、ちょっと馬鹿っぽいなって思って、最初のデモのタイトルにしてからはその名前は使うのをやめたんだ。

――Fisterを聴いたことが無い読者のために、どんなサウンドか説明していただけますか?

KS
ドゥーム。ブラック、デス・メタル等の要素も確かにあるけど、基本的にはドゥームだね。スローに、ヘヴィにやれば、必ずレースに勝つのさ(※1)

(※1)「ゆっくり、着実にやれば、必ず競争に勝てる。Slow and steady wins the race」という諺のもじり

 

――どんなバンド、アーティストに影響を受けていますか?

KS
難しい質問だな。俺たちは色々な音楽を掘り下げているから。
バンの中では、Alannah Myles(※2)から Warren Zevon(※3)まで色々聴くんだ。
Ozzy, Judas Priest, Def Leppardもバンの中でよく聴くよ。楽しい音楽は、運転の退屈さを紛らわせてくれるからね。
最近のだと、Yob, Craft, Deathspell Omega, Corrupted, Warning, Asunder (RIP)が今の俺たちがやっていることに大きな影響を与えているよ。

(※2) 1990年にグラミー賞を受賞したカナダの女性ロック歌手。
(※3)シカゴ出身の男性シンガー・ソングライター。

 

――アルバム(“Gemini”)のリリースおめでとうございます。反応には満足していますか?

KS
ありがとう。俺たちは安心して結果に満足していると言えるよ。“Gemini(※4)には多くの時間を費やした。これ以上良くすることはできない。同じような作品を作る事はもう二度とできないだろう。作曲中、レコーディング中、俺の人生にはとてもネガティヴなことがたくさん起きた。それが大きく表れているよ。

 

(※4) Gemini

――一曲だけ選んで聴いてもらうとしたら、どの曲を選びますか?

KS
全部聴いて欲しいね!“Gemini”はアルバムとして書いたんだ。どれも俺の好きな異なったタイプの曲だ。それに、どれもヘヴィだよ。

――Fisterのサウンドはヘヴィなだけではなく、静寂、平穏、美しさがあります。あなたはどう思っていますか?

KS
意図的にそうしているよ。ずっとトボトボ歩き続けるなんてことはできないだろ。退屈だよ。俺たちは良い曲を書きたかったんだ。聴き手を罰するだけじゃなくて。
それがドゥームの大きなパートだと思うよ。ミニマリズムが雰囲気作りに役立つんだ。それがヘヴィなパートを黙示録的なサウンドにする。

――私は“Gemini”のアートワークが大好きです。デヴィッド・クローネンバーグ監督の『戦慄の絆』(※5)ですね。タイトル(※6)とも関連しています。あの映画は好きですか? 私のオール・タイム・フェイヴァリットです!

KS
『戦慄の絆』は俺の大好きな映画だよ。俺はデヴィッド・クローネンバーグを崇拝していて、彼のやる事は全部フォローしている。個人的にあの映画から大きな衝撃を受けたんだ。
それがコンセプトだよ。俺があの映画を見た時に感じたのと同じ不安を、聴き手に感じさせるようなアルバムを作りたかった。ダークで、哀しくて、完璧だ。

 

(※5) 1988年制作のカナダのサイコ・スリラー映画。原題:Dead Ringers。デヴィッド・クローネンバーグ監督。ジェレミー・アイアンズ、ジュヌヴィエーヴ・ビュジョルド出演。一組の一卵性双生児の産婦人科医の兄弟が1人の美人女優に出会った事から、アイデンティティーの均衡性を崩して起こる悲劇を描く。双児の産婦人科医が共に診療室で死亡していたという、実際にあった事件からインスピレーションを得て製作された。※ウィキペディアより引用、改変。
(※6)“Gemini”は「双子座」の意。

 

――あなたのお気に入りの映画は何ですか? 特定の映画やTVショウに影響を受けていますか?

KS
この質問には上で答えたな。
だけど、『ブレイン・キャンディ』(※7)が俺のオール・タイム・フェイヴァリットのコメディだってことは言っておかなきゃな!

(※7)1996年制作のアメリカ映画。原題:Kids in the Hall: Brain Candy。ケリー・メーキン監督。デヴィッド・フォーリー出演。科学者たちが開発した、気持ちがハッピーになるうつ病の超特効薬。発売されるや、悩み多き現代人の間で大ブームとなるが、副作用を起こすことが判明してしまい…。(「VIDEO INSIDER JAPAN」データベースより)

 

――“Bronsonic”という曲について教えてくれますか?素晴らしいタイトルですね!

KS
heh…俺たちがスタートした頃、変なことを色々やっていたんだ。俺たちはチャールズ・ブロンソンが死んだ後、悪魔になったってストーリーを作った。“Bronsonic”という曲/アルバムはそのことについてだよ。あと、Bathoryへの愛だね。Fisterがまだ100%明確にバンドではなかった頃だ。
何年か後、ある曲に“Deaf Wish”(※9)って名付けたんだ。ただ単に、タイトルをすぐ思いつくとは思えなかったから。

 

(※8) BRONSONIC 2013年リリース。

(※9)ブロンソン主演の映画『狼よ、さらば(原題:Death Wish)』(74年)のもじり。

 

――最近はどんなバンド/ミュージシャンのアルバムを楽しんでいますか? おススメがあったら教えてください。

KS
ヘヴィなのだと最近は、Primitive Man, Pallbearer, Ulcerate, Skelptarsis, Indian, Conan, Rwake, Seahag, Failed, In The Company Of Serpentsにハマっているよ。
あと、The Lion’s Daughterは今でも俺のオール・タイム・フェイヴァリットだ。生きている間に一度ぐらいは一緒にツアーしてみたいな。

――あなたの地元のシーンについて教えて頂けますか?

KS
セントルイスかい? とても素晴らしいよ。バンドはキラーだし。メタル・シーンからは今も芽が出続けている。住民は深刻な事として受け止め始めているようだけど。

――一緒にツアーしたいバンドはいますか?

KS
Yobとツアーしたいね。1年半前、彼らとNorskaと一緒にプレイしたのは大きな喜びだった。あの日のショウは生涯の思い出だよ。あの日、俺たちは新しい友達ができたんだ。その縁で今、Norska(※10)とのスプリットを作っているんだ。

 

(※10) Equinoctial オレゴン州ポートランドのSludge/Doomバンド、Norska(ベーシストはYobにも在籍)とのスプリット。2014年2月リリース。

――音楽を作り続けるためのモチヴェーションを、単語五つ以内で表現してください。

KS
音楽のない人生は退屈だ(Life without music is boring)。

――日本のバンドを知っていますか?

KS
Dude, Yes。 Corrupted, Gallhammer, Boris, Church Of Misery, Coffins, Eternal Elysium, Dot.。
みんな素晴らしいバンドだ。大ファンだよ。

――Fisterの最新のニュースはどこで知る事が出来ますか?

KS
http://fisterdoom.com と、俺たちのfacabook http://facebook.com/fisterdoom で。

――最後に、日本のdoom-mongersにメッセージを!

KS
俺が主に使っているベースは日本の1976年製Greco SB-850なんだ。もう一本見つけられたらなあ。大好きなんだ。
それから、息子が生まれた時、俺はCorruptedのTシャツを着ていたんだ。
彼らはCoffinsとUSツアーをするべきだよ。最高にヘヴィだろうな。

 

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「アートワークのマリファナは、メンバーの一人が自家栽培したものだよ」 オランダのDoom/Stonerバンド Toner Lowインタビュー


2014年2月 聞き手:梵天レコード

98年結成、オランダのベテランDoom/Stonerバンド、Toner Lowのインタビュー。昨年、バンド史上最高傑作と言える“III”をリリース。 これは本当に凄い一枚。 地を這うようなヘヴィ・ドローンから始まり、遥か高みへ、Sleep“Dopesmoker”のキャラバンが目指した、あの地へと向かっていく。
安直過ぎるジャケも、伊達や酔狂などではなく、彼らが“本物”である証しだ。
ギタリストのDaanに話を聞いた。

 

――時間を取って頂きありがとうございます。調子はいかがですか?

Daan (以下 D )
とても良いよ。先週は少し風邪を引いて疲れていたけど、今は良くなり始めて、いつも通りいい気分だ。

――Toner Lowの歴史を教えて頂けますか?

D
勿論。1998年の3月に3人のメンバーで、異なる音楽的アプローチによって結成された。ストーナーロックにギターロックをミックスさせたようなサウンドで、ヴォーカル・オリエンテッドでギターが三人いた。

1999年後半に、ベーシストが7zuma7(オランダのカルト・レトロ・ロッカー)に加入して、ギタリストの一人がベースに転身した。そのあと、メンバーが二人抜けて、ベーシストが戻ってきた。2007年の12月からは同じラインナップだよ。

俺たちは3枚のフル・アルバムをリリースして、多くのギグをやって、Electric Wizard、Acid King、Borisといったバンドと共演してきた。

――出身はどちらですか?

D
俺たちはオランダのライデン周辺の出身で、今もそこに住んでいるよ。

――ミュージシャンとしてどんなバンド/アーティストに影響を受けましたか?

D
ミュージシャンとして答えるのは難しいけど、80年代半ば頃は、俺たちみんな十代のスラッシャーだったんだ。
85~86年頃、俺は、Slayer“Show No Mercy”、“Hell Awaits”、Exodus“Bonded By Blood”をよく練習していたよ。
Gary Holt、Jeff Hanneman、Mike Torrao(Possessed)が当時のギターヒーローだった。

Toner Lowとしては2001~2002年頃のSleep、Electric Wizard、Acid King、High on Fireから大きく影響を受けている。

――最近はどんなバンド/アーティストのアルバムを楽しんでいますか?
読者におススメがあったら教えてください。

D
俺は30年代のブルースからエクストリーム・メタルまで、あらゆる種類の音楽を聴くんだ。ガレージ・バンドや60年代のインストゥルメンタル・サーフ・ミュージックも好きだ。

今、ヴィニール・コレクションのA面を逆アルファベット順に聴いている。ちょうどHallows Eve“Monument”のA面を聴き終わったところだよ。ギター・サウンドとヴォーカルが素晴らしいね。次はセカンドだ。最近のメタル・バンドだと、DarkthroneとNecrophagiaの新しいアルバムが気に入っている。

勿論、気に入っているdoom、sludge、stoner のバンドもいるよ。Conan、Pombagira、Suma、Rorcal。
それと、Buried at The Seaをチェックするのも忘れずに。

――アルバム“III(※1)のリリースおめでとうございます。反応には満足されていますか?


ありがとう。Doom/Stonerシーンからの反応にはとても満足しているよ。彼らのレビューで何度か「画期的リリース」と評された。アルバムを遅れさせないように完成させるのは大変だったよ。

 

(※1) III 2013年リリース。

 

――どこでレコーディングしたのですか?レコーディング・プロセスはどうでした?

D
2013年1月に、ユトレヒトにあるスタジオMoskouでベーシック・トラックをレコーディングした。そのあとレイデンにあるSissysoundスタジオで仕上げた。この作業はドラマーのJohnと元ベーシスト/ヴォーカルのDeef、ライブ・エンジニア/サンプル担当のDirkが長い時間を掛けて仕上げてくれた。だけど、とても早く仕上がったよ。6週間だ。4月と5月にギグがあって、プレスに4~5週間掛かるから急がなければならなかった。

Jackはアルバムを仕上げるために、ひとりで400~500時間作業をしたんだ。彼の作業には、各楽器のトラックの選択とミックス、各曲のバランス調整、サンプルやエフェクトの追加と作成、多くの異なるスタジオ・ミックスの作成とレコーディング、それに勿論、すべてのミックスを聴いてベストの曲を決定することも含まれている。

――“III”は素晴らしいアルバムですね。地球から宇宙、宇宙から精神世界へのサイケデリックな旅のようです。アルバムの全体的なテーマは何なのでしょうか?それとも、聴き手にそれを見つけて欲しいですか?

D
まあ、俺たちのアルバムの中で最も深みのある一枚だと思うよ。それに、多くの側面を持っている。だけど、テーマについて語るのは難しいな。聴き手や聴くときのムードによって異なると思う。

――アートワークについて何が言えますか?マリファナ(Grass)はToner Lowにとって不可欠なものですか?

D
俺たちのファースト・アルバムには“Grass(※2)という曲があって、これは“Devilbots Designed To Assimilate”というタイトルでも知られている。

多くのバンドはSmokerだが、俺たちは“III”のアートワークのようにあからさまにしたことはない。

ちなみに、アートワークのマリファナはメンバーの一人が自家栽培したものだよ。

 

(※2) Grass 2015年リリースのファースト・アルバム“TONER LOW”に収録。

 

――“III”のヴィニール盤には日本式の帯がついていますね。あなたのアイディアですか?

D
Jack のアイディアだよ。
Loudness――ああ、彼らがまだ活動している事は知っているよ――のような80年代の日本のハード・ロック・バンドへのトリビュートとして付けたんだ。このアルバムは店頭でも帯がついた状態で売られている。CDにも帯はついているよ。

――なぜ“II(※2)以降の曲名はすべて数字なのですか?
IV”という曲が存在しないのはなぜですか?

D
2007年にbassplayer/vocalistのDeefが辞めた時、俺たちは“II”の曲を作曲中だった。いつ、なぜ曲名を数字にすることにしたのか自分でもわからない。だけど、Deefが去って、新たなラインナップになったことがきっかけだった。俺たちは数カ月、ヴォーカルを入れるか入れないかで迷って、入れることにした。だが、数字はそのままだった。

俺は“III”でそれを変えたかった。Karma to Burn――彼らも曲名が数字だ――が活動を再開したからね。だから、曲名に“Phase”をつけた。

IV”は俺たちがリハーサル・ルームでプレイしていた曲で、2007年6月にMoskouスタジオでレコーディングした。
7インチ・スプリットに6分の曲を収録する予定だったんだけど、ドラムのリズム・フロウが気に入らなくて、完成させられなかった。

レコーディングの最終日、俺たちにはもう2曲、未完成の曲があった。1998年の曲の書き直しで、タイトルのないジャムっぽい曲だ。同じようにVelvet Underground“Venus in Furs”のカバーも未完成だ。

 

(※2) II 2008年リリース。

 

――音楽産業は大きく変化しました。ソーシャル・メディアや、フリーDL.、etc……
あなたがバンドをスタートした時に想像できましたか?また、Toner Lowにはどんな影響を与えていますか?

D
俺たちの前bassplayer/vocalist、Deefに感謝。Deefはインターネットのポテンシャルを見抜いていた。俺たちは2002年からRoadkillrekordz.com内にオフィシャル・サイトを持っている。彼はオランダの音楽系サイトにも情報を書きこんでいたんじゃないかな。当時はそれがインターネットの最も賢い使い方だったと思う。だけど、2006年にスウェーデンのDoomバンドSumaのベーシスト、JohanがMyspaceというサイトがあると教えてくれた。2006年9月に2つ目のサイトを持って、今はもっとあるよ、ハハ。

インターネットはバンドの名前と音楽を広めることや、アンダーグラウンドのバンドが海外でのギグをオーガナイズすることを容易にしてくれていると思う。俺たちのファーストがリリースされた頃は、何百というオーガナイザー、クラブにメールを――勿論BCCを使って――送らなければならなかった。これがもし電話だったらと想像してくれよ。

――カセット、CD、デジタル、ヴィニール。あなたはどんな形で音楽を聴く事を好まれますか?
また、その理由は?

D
SlayerやMacabreといったバンドの作品は可能な限りヴィニールで買っている。彼らの作品はすべてヴィニールで持っているからね。だけど、CD もOK だ。Jack は本物のVinyl type of guyだよ。

――2014年の予定はありますか?

D
ああ、まず春頃に俺たちのDIY レーベルRoadkill Rekordzから アルバム“II”をヴィニール、CD、 カセットで再発するんだ。
同じ時期にUKのPombagira他とオランダでプレイする。ギリシャ、イタリア、ドイツ、スイスでもギグをやるよ。

――最後に、日本のファンへメッセージをお願いします。

D
読んでくれてありがとう。Doom on!

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「ドラッグとディズニーチャンネル…たっぷりのディズニーチャンネル」謎のドゥーム・ロック・バンドBlack Prismインタビュー!

[:ja]今回はカリフォルニアのDoom Rock band、Black Prismのインタビュー。
昨年、アメリカのEasy Rider Recordsからデビュー7インチ「Satan’s Country」をリリース。初期Black Sabbath直系のドゥーム・ロックに、オカルトやアシッド、バイカーのテイストを絶妙にミックスしたサウンドで好事家の注目を集めた。今年はアルバムのリリースも予定されている。

実はこのバンド、2010年にLAで結成されたらしいのだが、メンバーの素性が一切不明というミステリアスなバンドなのだ(今回のインタビューも誰が答えたのか不明。連絡はEasy Rider Recordsを通してだった)。
彼らは一体、何者なのだろうか?

――調子はいかがですか?時間を取ってくれてありがとうございます。

Black Prism(以下BP)
調子はいいよ。ドラゴンを退治して、お姫様を手に入れようとしているところさ。

――Black Prismの歴史を教えて頂けますか?

BP
俺たちは若い頃から一緒にプレイしている。自然の成り行きってやつだな。大量のドラッグが関わっているよ。

――Black Prismの現在のラインナップを教えてください。

BP
俺たちは4ピースだ。Vocals, Guitar, Bass, Drums。

――バンドの作曲プロセスはどのようなものですか?

BP
ドラッグとディズニーチャンネル…たっぷりのディズニーチャンネル。

――「Satan’s Country」について話しましょう。反応には満足していますか?

BP
みんなが聴いてくれて嬉しいよ。みんなが作品について話してくれていることにも興奮している。

――「Satan’s Country」はEasy Rider Recordsからリリースされました。どのような経緯でしたか?

BP
彼らがイカしたクソを集めているのを見たんだ。彼らは俺たちに、その一部になって欲しかった。
最近はマトモなレーベルがほとんど存在しない。俺たちは、俺たちの音楽を発表する為に、同じようなアイデアを持っているヤツを探さなければならなかった。
彼らは俺たちに良くしてくれているよ。Easyrider fucking rules!

――レコーディングは難しかったですか? それとも簡単でしたか?

BP
レコーディングはいつだって難しいけど、今回は簡単だった。

――「Satan’s Country」はレコードとデジタルでリリースされました。あなたはどんな形で音楽を聴く事を好まれますか?その理由は?

BP
俺たちはいつだってレコードに夢中だよ。買ったものに、より愛着を抱かせてくれる。

――Youtubeで「Satan’s Country」のビデオを見ました。素晴らしいですね。70年代のホラー映画を思い出しました。文学や映画はあなたたちの音楽に影響を与えていますか?

BP
ああ、俺たちはホラーやカルト映画、本が大好きだよ。
そういった作品の俺たち自身のサウンドトラックを作りたいと思った時、俺たちはパジャマ・パーティーを開いて、イカレた映画を一晩中観ていたんだ。

――「Yrtnuoc S’natas」という曲について教えて頂けますか? どういう意味ですか?

BP
ただの逆さ綴りだよ。

――アートワークについて言える事はありますか?

BP
気に入ったかい?

――Black Prismのサウンドは70年代スタイルのドゥーム・ロックだと思います。
最近はそういったサウンドのバンドが多いですね。Uncle Acid & The Deadbeats, Orchid, Kadavar…etc。彼らについてどう思いますか?

BP
彼らは現状において、最も素晴らしい連中だよ。

――どんなバンドに影響を受けて育ちましたか? 現在はどんなバンドにインスパイアされていますか?

BP
リストを作るには多すぎる気がするな。ほとんどは60年代、70年代の音楽。音楽がマトモだった時代だ。

――あなたたちはツアーをしますか? ツアーを楽しんでいますか?

(回答なし)

――ツアーやライブでの面白いエピソードはありますか?

BP
Sprecklesのさびれた道路で立ち往生していたら、通り掛かったレイカースのチアリーダーを乗せたツアーバスが俺たちを拾ってくれて、すっごいパーティをしたんだ。
彼女たちと過ごすのはいつだって楽しいよ。

――もし好きなバンドとプレイ出来るとしたら、どのバンドとしたいですか?

BP
それって「過去に戻れたら…」って聞かれているみたいだな。
できないよ…まだね。

――地元のシーンについて教えてくれますか?もし好きなバンドがいたら教えてください。

BP
The Shrineは最高。Lecherous GazeとChar-Manは俺たちの友人で、今最もクールで、いい音楽を作っているバンドじゃないかな。Hot Lunch, Saviours, Blasting Conceptもイカしてる。そんなところかな。

――音楽を作り続ける為のモチヴェーションを、5つ以内の単語で教えてください。

BP
女、オンナ、おんな(Chicks, Broads, Bettys)。

――日本のバンドを知っていますか?

BP
フラワー・トラベリン・バンドからは大きな影響を受けているよ。 陳信輝は恐ろしく才能豊かな男だ。彼のプロジェクトはどれも素晴らしい。ギターウルフ…GISM…日本はいつだってロックンロールの中に大きな場所があるね…We’re all for it!

――あなたたちの最新のニュースを知るのに、いい場所はありますか?

BP
インターネット。easyriderrecords.comをチェックするか、Black Prismでググってくれ。
俺たちにはソーシャル・メディアとクソがあるよ。

――最後に、日本のファンにメッセージをお願いします。

BP
俺たちに日本のファンがいるのか?
Fuck…もし日本でツアーして欲しかったらBlackprism666@gmail.comに連絡してくれ。
俺たちは日本が大好きなんだ!

https://blackprism.bandcamp.com/

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今回はカリフォルニアのDoom Rock band、Black Prismのインタビュー。
昨年、アメリカのEasy Rider Recordsからデビュー7インチ「Satan’s Country」をリリース。初期Black Sabbath直系のドゥーム・ロックに、オカルトやアシッド、バイカーのテイストを絶妙にミックスしたサウンドで好事家の注目を集めた。今年はアルバムのリリースも予定されている。

実はこのバンド、2010年にLAで結成されたらしいのだが、メンバーの素性が一切不明というミステリアスなバンドなのだ(今回のインタビューも誰が答えたのか不明。連絡はEasy Rider Recordsを通してだった)。
彼らは一体、何者なのだろうか?

――調子はいかがですか?時間を取ってくれてありがとうございます。

Black Prism(以下BP)
調子はいいよ。ドラゴンを退治して、お姫様を手に入れようとしているところさ。

――Black Prismの歴史を教えて頂けますか?

BP
俺たちは若い頃から一緒にプレイしている。自然の成り行きってやつだな。大量のドラッグが関わっているよ。

――Black Prismの現在のラインナップを教えてください。

BP
俺たちは4ピースだ。Vocals, Guitar, Bass, Drums。

――バンドの作曲プロセスはどのようなものですか?

BP
ドラッグとディズニーチャンネル…たっぷりのディズニーチャンネル。

――「Satan’s Country」について話しましょう。反応には満足していますか?

BP
みんなが聴いてくれて嬉しいよ。みんなが作品について話してくれていることにも興奮している。

――「Satan’s Country」はEasy Rider Recordsからリリースされました。どのような経緯でしたか?

BP
彼らがイカしたクソを集めているのを見たんだ。彼らは俺たちに、その一部になって欲しかった。
最近はマトモなレーベルがほとんど存在しない。俺たちは、俺たちの音楽を発表する為に、同じようなアイデアを持っているヤツを探さなければならなかった。
彼らは俺たちに良くしてくれているよ。Easyrider fucking rules!

――レコーディングは難しかったですか? それとも簡単でしたか?

BP
レコーディングはいつだって難しいけど、今回は簡単だった。

――「Satan’s Country」はレコードとデジタルでリリースされました。あなたはどんな形で音楽を聴く事を好まれますか?その理由は?

BP
俺たちはいつだってレコードに夢中だよ。買ったものに、より愛着を抱かせてくれる。

――Youtubeで「Satan’s Country」のビデオを見ました。素晴らしいですね。70年代のホラー映画を思い出しました。文学や映画はあなたたちの音楽に影響を与えていますか?

BP
ああ、俺たちはホラーやカルト映画、本が大好きだよ。
そういった作品の俺たち自身のサウンドトラックを作りたいと思った時、俺たちはパジャマ・パーティーを開いて、イカレた映画を一晩中観ていたんだ。

――「Yrtnuoc S’natas」という曲について教えて頂けますか? どういう意味ですか?

BP
ただの逆さ綴りだよ。

――アートワークについて言える事はありますか?

BP
気に入ったかい?

――Black Prismのサウンドは70年代スタイルのドゥーム・ロックだと思います。
最近はそういったサウンドのバンドが多いですね。Uncle Acid & The Deadbeats, Orchid, Kadavar…etc。彼らについてどう思いますか?

BP
彼らは現状において、最も素晴らしい連中だよ。

――どんなバンドに影響を受けて育ちましたか? 現在はどんなバンドにインスパイアされていますか?

BP
リストを作るには多すぎる気がするな。ほとんどは60年代、70年代の音楽。音楽がマトモだった時代だ。

――あなたたちはツアーをしますか? ツアーを楽しんでいますか?

(回答なし)

――ツアーやライブでの面白いエピソードはありますか?

BP
Sprecklesのさびれた道路で立ち往生していたら、通り掛かったレイカースのチアリーダーを乗せたツアーバスが俺たちを拾ってくれて、すっごいパーティをしたんだ。
彼女たちと過ごすのはいつだって楽しいよ。

――もし好きなバンドとプレイ出来るとしたら、どのバンドとしたいですか?

BP
それって「過去に戻れたら…」って聞かれているみたいだな。
できないよ…まだね。

――地元のシーンについて教えてくれますか?もし好きなバンドがいたら教えてください。

BP
The Shrineは最高。Lecherous GazeとChar-Manは俺たちの友人で、今最もクールで、いい音楽を作っているバンドじゃないかな。Hot Lunch, Saviours, Blasting Conceptもイカしてる。そんなところかな。

――音楽を作り続ける為のモチヴェーションを、5つ以内の単語で教えてください。

BP
女、オンナ、おんな(Chicks, Broads, Bettys)。

――日本のバンドを知っていますか?

BP
フラワー・トラベリン・バンドからは大きな影響を受けているよ。 陳信輝は恐ろしく才能豊かな男だ。彼のプロジェクトはどれも素晴らしい。ギターウルフ…GISM…日本はいつだってロックンロールの中に大きな場所があるね…We’re all for it!

――あなたたちの最新のニュースを知るのに、いい場所はありますか?

BP
インターネット。easyriderrecords.comをチェックするか、Black Prismでググってくれ。
俺たちにはソーシャル・メディアとクソがあるよ。

――最後に、日本のファンにメッセージをお願いします。

BP
俺たちに日本のファンがいるのか?
Fuck…もし日本でツアーして欲しかったらBlackprism666@gmail.comに連絡してくれ。
俺たちは日本が大好きなんだ!

https://blackprism.bandcamp.com/

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「多くの人はサイケデリックなトリップと、それが齎す強烈な結果に対して準備が出来ていないと思う」ロシアのサイケ/ストーナー・トリオThe Re-stonedインタビュー

ロシアよりFuzzと愛をこめて。
水晶の煌めきと紫煙の靄の中で儀式を執り行うシャーマンたち。それがThe Re-stonedだ。
2012年に3枚目となるアルバムPlasmaをリリース。昨年はウェールズのサイケ/スペース・ロックバンドSendelicaのメンバーとのスタジオ・セッションを収録したRe-session V.2を発表するなど、Doom/Stoner不毛の地と言えるロシアで精力的に活動している。
バンドの歴史、ロシアのDoom/Stoner事情、そして今後について、バンドのギタリストであり、核であるIlya Lipkinに話を聞いた。

――Hi! 応じて頂きありがとうございます。初めに、The Re-stonedの歴史を教えてください。

Ilya Lipkin(以下IL)
Hello! バンドは2008年の8月にスタートした。実は、ここに至るまでは長い道のりだったんだ。95年から多くのグループ、様々なスタイル(ハードコアからデス・メタル、ダーク・フォークからフュージョン)でギターを弾いてきた。

8月にReturnという曲のデモをレコーディングしたら、驚いた事に、俺の友人たちがすごく気に入ってくれてね。グループを結成するアイディアが生まれた。友人や愛する人のサポートが無かったら、俺はスロー・スターターかもしれないな。それから、ライブをやるアイディアが生まれて、俺はベーシストとドラマーを探し始めた。俺の古い知人、Vladimir NikulinとAndrey Pankratovが最初のリズム・セクションだよ。彼らはその頃、いくつか別のプロジェクトでプレイしていた。俺たちは最初のライブをやって、それからファーストEP(※1)をレコーディングした。

(※1) Return to the Reptiles 2009年リリース。


活動開始当初のバンドの姿。

――The Re-stonedの現在のラインナップを教えてください。

IL
2013年からAlexander Romanov(bass-guitar)とAlexey Volnov(drums)がThe Re-stonedの新たなリズム・セクションだけど、新しいアルバム(現在リリースに向けて準備中)ではVladimir Muchnovが叩いている。彼はAnalog(※2)でもレコーディングに参加している。ヴォーカルは俺の妻、Veronika Martynovaが時々ヘルプしてくれている。

(※2) Analog 2011年リリース。


――The Re-stonedを聴いたことが無い読者のために、どんなサウンドか説明していただけますか?

IL
The Re-stonedはサイケデリック・ストーナー・ロック・パワートリオ(guitar, bass and drums)だ。ラインナップについてはいつも自由に考えている。時々、ヴォーカルも入れるが、基本的にはインストゥルメンタルだ。アルバムによってサウンドは異なる。ハードなものもあれば、アトモスフェリックなものもある。考え抜かれた構成の曲やジャムをやっているよ。

――あなたはどこ出身ですか? The Re-stonedの現在の拠点は?

IL
俺たちはロシアのモスクワ出身だ。

――ロシアのDoom/Stoner Rockシーンについて説明していただけますか?もし好きなバンドがいたら、いくつか名前を挙げてください。

IL
難しい質問だな。俺たちの国で音楽を作るのは容易じゃない。常になんの報酬も無いまま、自分がやっていることのファンでいなければならない。だから、バンドは長続きしない。状況は年々キツくなっている。

素晴らしいバンドはいるよ。俺たちはBrand Band, The Grand Astoria, Without God, Reserve De Marcheと一緒にプレイした。

――どんなバンド、アーティストから影響を受けましたか?

IL
多くから影響を受けているけど、最も強く、顕著なのは、Black Sabbath, Jimy Hendrix, Led Zeppelin, King Crimson。

――Re-session V.2のリリースおめでとうございます。どのようにして実現したのですか? やってみてどうでした?

IL
ありがとう! リリースは後だけど、Re-session V.2(※3)はPlasmaより前にレコーディングしたんだ。ウェールズのSendelicaのロシア・ツアーの時に俺たちは何度か一緒にギグをやって、PeteとGlenにスタジオでのジャム・セッションをレコーディングしないかって提案した。マテリアルはなにも用意していなくて、俺たちはただスタジオに入ってプレイした。とても興味深い経験だったよ。彼らには彼らのスタイル、文化があるからね。

(※3) Re-session V.2 2012年リリース。

Re-Session V.2で聴けるのは、その時レコーディングしたのと全く同じジャムではないんだ。俺は自分のスタジオでギターとエフェクトの追加をレコーディングして、多くを編集したから、純粋なジャムではない。
俺たちはPeteと、マテリアルを二つのパートに分けて、それぞれのグループ名義で好きにリリースできることで合意した。残念なことに、Peteは俺が不公平な振る舞いをして全てのマテリアルを盗んだと皆に言っているが、それは真実ではない!

この状況はとても不愉快だ。特に彼が誤った噂を広めていることにはね。

ところで、面白い事に、去年の2月にSedelica(とSurf Messengers)のベーシストGlenda PescadoとThe Restonedで一緒にギグをやったんだ。そのうち、彼とはもっと一緒にプレイすると思うよ。

――最新のスタジオ・アルバムPlasma(※4)について話しましょう。反応には満足していますか?

IL
Plasmaは俺にとって多くの意味を持っている。非常に不穏な時期にレコーディングしたんだ。俺はすべてのギター、ベース・パートをプレイして、ミックスした。ヴォーカルの入ったカバー二曲では、スタイルの枠を拡げた(アシッド・フォークにまで)。

不思議な事に、マスター・ディスクは俺の誕生日にできたんだ。良い兆しだと思ったよ。結果として、俺がヴィニールでリリースした初めてのアルバムになった。PlasmaのCDはモスクワのレーベルR.A.I.Gから、カラーと黒のヴィニールは有名なドイツのレーベルNasoni Recordsからリリースした。

(※4) Plasma 2012年リリース。

――Plasmaには二曲のカバー、Jefferson AirplaneのTodayとPink FloydのJulia dreamが収録されています。なぜこの曲を選んだのですか? 歌っているのは誰ですか?

IL
俺の妻、Veronika Martynovaが歌っている。去年、Fruits De Mer labelからリリースされるThe Holliesのトリビュート盤用にヴォーカル入りのカバーを一曲レコーディングしたんだ。今はThe Re-stonedのヴォーカル入りの新曲を準備中だよ。秘密だけど!

――どんな機材を使いましたか? レコーディングはどこで?

IL
ドラムはたまたま、モスクワにある別のスタジオでレコーディングして、ギターとベースは俺の家のスタジオで。Gibson SG Custom 1972を使った。これは俺のメイン・ギターでスタジオでのレコーディングやギグで使っている。テレキャスター(一曲で)、12弦ギター、カスタム・ベースも使った。ギター・アンプはHiwatt Hi Gain 100。

モスクワにある会社U-soundとそこのエンジニアOleg Vorokhaとの実り多い提携は語らなければいけないな。U-soundはギターのsmall batch boutique stomp boxesを作っている。俺とOlegとの友人関係は、俺のサウンドとそのクォリティに深い影響を及ぼしていると思うよ。俺たちは二つの方向で仕事をしている。俺はペダルのデザイン、時にはコンサルタントとして。Olegの作ったFuzzは、本来は俺のために作られたものだったと誇りを持って言えるよ。二つのペダルには俺のアルバム(Return to the Reptiles EPとPlasma)のデザインが使われているんだ。

あと、俺は日本のMaxonのエフェクト・ペダルが大好きでね。とても音が豊かで、新しい音楽が作りやすいんだ。

――シリアスでない質問をひとつ。stonedするのは好き?

IL
信じないかもしれないけど、その質問をしたのは君が初めてだよ、ハハ。
ギグの前は、絶対にやらない。プレイや反応に支障が出るからね。これを聞いて、みんなが俺たちの音楽に幻滅しないことを願うよ。
ギグの後は……もう長いこと、音楽と観客とのエネルギッシュなやりとりがあれば、クスリ抜きで感覚を回復するには十分なんだ。俺たちの人生における主なクスリは音楽だ(サイケデリックな体験を試したことが無いわけではないよ)。重要なのは、何故やっているかを理解することだ。多くの人はサイケデリックなトリップと、それが齎す強烈な結果に対して準備が出来ていないと思う。

――The Re-stonedのライブ体験についてどう説明されますか?

IL
前に他のインタビューでも言ったけど、ライブはミュージシャンと観客にとって、シャーマンの儀式のようなものだ。音源を聴くだけで同じように感じることは難しい。その場の状況から即興で生まれるものだからね。どのライブも異なった精神、マテリアルで、常に何らかの方法でオルタナティヴだ。また、俺たちがプレイしたジャム(去年を通して、俺たちのセットではジャムをやることが恒例になった)を、もう一度繰り返すのは困難だろう。

――日本のバンドを知っていますか?

IL
ああ、日本には素晴らしいミュージシャン、バンドが多くいるね。Boris, Church of Misery, Zeni Gevaを聴いたことがあるよ。

――2014年の予定はありますか?

IL
いつも通り、多くの予定があるよ。今は新しいスタジオ・アルバムを仕上げている。ほとんど準備出来ていて、もうすぐミキシングが始まるところだ。
いくつかヨーロッパのフェスでもプレイする。可能なら、日本にも行きたいと思っているよ!

去年から俺の友人であるアストラハン(※ロシア南部の都市)のkraut-psychedelic バンドのVesperoとプロジェクトをやっているんだ。俺のでも、彼らの音楽でもない。psychedelic, space, kraut-rockにエレクトロニックなレイヤーをミックスしたものだ。そして勿論、インストゥルメンタルだよ。今年中にアルバムを仕上げてリリースできたらと思っている。

――最後に、日本のファンへメッセージをお願いします。

IL
日本でのライブDVDをいっぱい観たよ。日本のファンは最もクレイジーでフリーキーだね! そのままでいてくれ。いつの日か君たちのためにプレイしたいよ。あと、The Re-stonedを聴いてくれ!

今日はたくさんの質問をしてくれて本当にありがとう!

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